コーヒー豆の手鍋焙煎の基本的な流れ
この記事では、手鍋焙煎に必要なものから手順、そしてコツまでを私の実体験を元に解説します。
焙煎に使用する道具の準備
- コーヒーの生豆:気になった銘柄を自由に選んでください
ウォッシュドを選ぶと焙煎時に出るチャフが少なくなると言われています。
例:コロンビア・スプレモ - 手鍋:蓋付きの安い物でOKです。
焙煎に使うコンロがIHの場合はIH対応の物 - 冷却用の調理バット水切り付、または大きめのザルとボール
ザルとボールでやっていますが、調理バットのほうが適していると思います。 - 保存容器:出来たコーヒー豆を保存する容器
ジップロックでもOKです。


コーヒー豆の事前準備
コーヒーの生豆には、欠点豆と呼ばれる不出来な物が混じっています。
欠点豆を取り除く作業をハンドピックと言われますが、目視で一つ一つ欠点豆を取り除いていくことです。
弾く基準としては3つです。
- 虫食いで穴が開いていたり、変色してしまった豆
- 割れている豆
- 小さすぎる豆
以上の、3点を中心にハンドピックしていきますが、気になる豆があれば取り除いてしまって大丈夫です。
手鍋焙煎の手順
- 焙煎する生のコーヒー豆を量る
- 焙煎前後で重さが約80~85%になります。
- 事前に何グラム作りたいか決めましょう。
- 例:焙煎後:100グラム 焙煎前:125グラム
- 手鍋を火にかけ温める
- 手鍋が温まったら、コーヒー豆を投入し、蓋をします。
- 数秒置きに手鍋を前後に振り、全体的に熱が通るようにします。
- 湯気が出始め、ナッツのような香りがしてきたら、火力を強めます。
- 加熱を続けると1ハゼと呼ばれるパチパチ音がしてきます。
- 更に加熱を続けると2ハゼと呼ばれる少し高いパチパチ音がしてきます。
- この辺りで火を止め、冷却用のバットに移し、コーヒー豆を急いで冷やします。
- 充分に冷ましたら、ハンドピックで再度欠点豆を取り除き、完成です。
手鍋の振り方のコツ
コーヒー豆の手鍋焙煎中は、IHとコンロでコツがそれぞれ変わります。
- IHコンロの場合:IHから鍋を離さずに前後に振る。
- ガスコンロの場合:火から少し離し、前後に振る。火から離しすぎないように注意!
【初心者にもおすすめ】手網焙煎の方法と焙煎のコツを解説
手鍋焙煎を習得していくためのステップ
手鍋焙煎は、数秒おきに前後に振る必要があるので、その間隔を少しずつ掴んでいきましょう。
またガスコンロの場合は、火と鍋の離す位置を一定にするように注意しましょう。
コーヒー豆を鍋に投入する火加減を覚えましょう。
私はIHで焙煎しているので、160~170(目安で3)にしています。
序盤は、鍋を温めた火加減のままで大丈夫ですが、火を強めるタイミングがあります。
私は、加熱されたコーヒー豆がナッツのような香りがし始めた時にIHを最大温度に設定します。
ガスコンロの場合は、中火くらいを目安に。
1ハゼが起きたら火力を弱めに変え、1ハゼが終わるまでその火力で続けます。
蓋を閉めっぱなしで最後まで焙煎をすると、出来上がりのコーヒー豆が煙っぽくなります。
私の経験では、1ハゼが起き始めた時から「フタを開け、フタをして、鍋をふる」を繰り返すこと
で煙っぽさがなくなるように感じました。
コーヒー豆の焙煎度合いは、8段階に分かれています。
その中で自分好みの焙煎度合いを見つけ、コーヒー豆を引き上げられるようになりましょう。
自分にとっての美味しいコーヒーが作れるようになることが自家焙煎の面白さです。
焙煎の変化を時間と変化内容をメモを残すことをオススメします。
時間を計ってメモして、と忙しくなりますが、タイマーのラップ機能を使えば内容は後で書けます。
メモを取ることで次の焙煎での目安として使え、自分の経験としても役立ちます。
更にそれが積み重なっていくと、自分だけの焙煎プロファイルが出来ます。
以上の5ステップが手鍋焙煎を習得し、上達していくためのコツです。


焙煎の進み具合を理解して実際に焙煎をしてみましょう

焙煎の度合いは一般的に8段階に分かれています。
焙煎度合いが浅いものから順に、ライトロースト、シナモンロースト、ミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト、フルシティロースト、フレンチロースト、イタリアンローストとなります。
2ハゼで引き上げると、大体はシティローストかフルシティローストあたりの焙煎度合いになります。
以上を踏まえて、実際に手鍋焙煎をしてみましょう!
まずいと感じた初めての手鍋焙煎から、美味しく楽しめるように
初めての手鍋焙煎は、上手く出来るかな、失敗しないかなと不安になると思います。
しかし、最初は誰でも同じです。
私の初めての手鍋焙煎は、それはもう煙っぽくて個人的にまずいと感じてしまうような出来でした。
同じ日に2回手鍋焙煎をして、2回目は自分好みの味に近づいて嬉しかったです。
後日、1回目のコーヒー豆と2回目のコーヒー豆を兄に味見してもらいました。
兄は1回目の焙煎のほうが好みらしく、コーヒーの味の好みは、本当に人それぞれだと改めて認識させられました。
今では、自分好みになるよう毎回楽しみながら手鍋焙煎をしています。

一番直近で手鍋焙煎したコーヒー豆です。
【手鍋焙煎】手鍋焙煎初心者がおちいりやすいパターン3選
- 1ハゼ前に鍋の蓋を頻繁に開ける。
- 頻繁に蓋を開けると温度上昇ペースが落ち、結果的に焙煎時間がかかりすぎてしまいます。
- 鍋の蓋を締め忘れて、鍋を振ってしまう。
- 熱せられたコーヒー豆とチャフが飛び散り、大変な目に遭います。(実体験より)
- 急いで冷まそうとチャフを落とす前に風を送る。
- 大量のチャフが舞い散り、後片付けが大変になります。(実体験より)
コーヒーの手鍋焙煎後の処理と注意点
後処理と注意点
焙煎後は、それ以上焙煎が進まないように急いで冷やさなければなりません。
しかし、慌てずにまずはチャフを振り落としてから、風を送るようにしましょう。
また、焙煎直後の豆は非常に高温なので、火傷しないように充分注意を払いましょう。
コーヒー豆が冷えたら、次にやらなければいけないことは後片付けです。
焙煎中からチャフが鍋の周り、冷却用バットに結構な量が出ているはずです。
これの楽な片付け方は、それらがある程度冷めてから掃除機で吸い取ってしまうことです。
手鍋焙煎をする上での注意
・煙がかなり出るので、換気扇を必ず回すこと
・音が大きいので、近隣への配慮をすること
まとめ
- 焙煎する生のコーヒー豆を量る
- 焙煎前後で重さが約80~85%になります。
- 事前に何グラム作りたいか決めましょう。
- 例:焙煎後:100グラム 焙煎前:125グラム
- 手鍋を火にかけ温める
- IHなら160~170を目安に。
- 換気扇を必ず回す。
- 手鍋が温まったら、コーヒー豆を投入し、蓋をします。
- 数秒置きに手鍋を前後に振り、全体的に熱が通るようにします。
- 3秒おきを目安にこまめに振る。
- 蓋は極力開けない。
- 湯気が出始め、ナッツのような香りがしてきたら、火力を強めます。
- IHなら最大まで上げる。
- 蓋はまだ開けない。
- 加熱を続けると1ハゼと呼ばれるパチパチ音がしてきます。
- 火力を下げる IHなら170を目安に
- 蓋を開けて煙を逃し、再度蓋をして、鍋を振るを繰り返す。
- 更に加熱を続けると2ハゼと呼ばれる少し高いパチパチ音がしてきます。
- 1ハゼが落ち着いたら、再び火力を上げ2ハゼにもっていく。
- 蓋の開け閉めは2ハゼまで継続する。
- この辺りで火を止め、冷却用のバットに移し、コーヒー豆を急いで冷やします。
- チャフを冷却用バットで振り落としてから、風を送る。
- 火傷に注意する。
- 充分に冷ましたら、ハンドピックで再度欠点豆を取り除き、完成です。
- 後片付けはしっかりしましょう。
以上、まとめでした。
ぜひ、手鍋焙煎にチャレンジしてみてください!
そして、記録も残してオリジナルの焙煎プロファイルを是非作成してみてください。
この記事を書いた1年後の雑記
